忙しいからこそ睡眠の「質」を高める。。。②
若い時は、体力もあり、睡眠を軽視がちなもの。
でも、「睡眠の質」の低下は、「生きる質」を低下させ、加齢とともに体への負担は返ってきます。
世界的に見て、大学生をはじめとする日本の若者は、睡眠の質が悪いと指摘されています。
日本の若者の一人暮らしは1Kや1DKの部屋が多く、テレビやパソコンがベッドの横にある場合がほとんど。
寝具は万年床状態で、ナイトウェアも、フード付きのスウェットやジャージの人が多いでしょう。実は、これらの何気ない一つ一つが、睡眠の質を低下させる引き金になってしまっているのです。
寝室は眠るだけの環境にするのが、快眠への近道。
一人暮らしの人は、早速、テレビやパソコンとベッドを布やパーテーションで区切るなど眠るだけの場所を確保するようにしましょう。
特に、光は眠りの質に1番影響を与えるといわれており、眠る前のパソコンやスマートフォンの利用は、睡眠にとって良くありません。
SNSが普及し、ついつい寝る直前に見てしまいがちです。「お風呂から上がったらスマホは見ない」「ベッドには持ち込まない」等、スマホの‘自分ルール’を設けてはいかがでしょうか?
寝やすい環境づくり
■インテリア
寝室のインテリアで1番大切な視点は「色」「照明」。
黒、赤、白などの色は寝室にあまり向いていません。パステルカラーなど淡い色は、心を落ち着かせる効果が。広い面積を占めるカーテンや掛け布団の配色へのこだわりや、春は薄いピンク、夏は水色など季節感のあるコーディネートを楽しむといいです。
照明に関しては、昼は昼白色、寝る前は暖色系、寝る時は真っ暗と人間のリズムに合わせて変化させるのが理想。
真っ暗が苦手な人も、寝る目線より高い位置で光る豆電球などは熟睡を妨げるので、光源が目線より下にあるフットライトなどを使用しましょう。
■温度の調整
「寝床内環境」という掛け布団と敷布団の間の空間の温熱環境が眠りの心地良さを左右します。
適切な寝床内環境は、温度が33プラスマイナス1度。
湿度は50プラスマイナス5%です。
寝返りが妨げられるので、冬の時期は、掛け布団を重ね過ぎず、暖房を、積極的に使用するのもポイント。暖房や加湿器を使用して19~22度の室温を保ち、羽毛布団の上に毛布を利用するとちょうど良いでしょう。
■適切な寝具
枕は、頭のためではなく、実は首のためにあります。首のくぼみを埋めてくれ、横向きになった時、自然な高さになるものが良いとされています。
マットレスは、柔らかすぎず硬すぎないものが最適。立った時の自然な姿勢を横になってもキープできるようなものが理想だといわれていますので、近年話題となっている体圧分散を促すものなどもいいと思います。
■ナイトウェア
快眠のためには、睡眠中、体の深部体温が下がることが必須ですが、寒い季節だからといって、生地の分厚いスウェットやジャージ、モコモコした上着などを着用して寝ると体温が下がりにくくなります。
また、分厚い生地は適切な寝返りも妨げてしまいます。理想のナイトウェアは、実は、子どもの時に誰もが着ていたあの「パジャマ」です。
綿を中心に薄手で織られ、上下が分かれたスタイルが、深部体温を程よく下げ、寝返りを打ちやすくしてくれるのです。
単に「眠る」といっても、ぐっすり眠って朝はスッキリ起きたいものですよね!
ずっと健康でいられるよう、過信せず眠りを大切にしてもらいたいと思います。