4children.3cat

ひびおべんきょうしようよ!

見えないものを観る 観(かん)は てあらいて薦(すす)めず、 孚(まこと)ありて 顒弱(ぎょうじゃく)たりとは、 下観(しもみ)て 化(か)するなり。


   (風地観)
   (ふうちかん)

風地観は洞察力を説く卦(か)。
「観」は、見えないものを観る、
心の目で観て同化すること。
また心で「示す」という相対の意味も含んでいる。
古代の祭祀の際、
君主は手を清め、
供物を捧げたが、
「薦めず」とあるように、豊作期ではなかっため薦め捧げるほどの供物がなかった。
そこで誠心誠意の真心(孚)を厳正に捧げた。
民はそんな君主の姿に示された真心を観て、心服し同化した。
「親の背中を観て
 子は育つ」と
いうように「観」は理屈ではない。
心のあり方を観ただけで、同化して
精神が成長するのである。どんなに言葉できれいごとを言っても、真心がなければ人は感化されない。
私たちは、どうしても目に映るものや物質にとらわれやすいが、物質的に恵まれない時にこそ、心の目で観ることができる。
そういう時に、
物事の本質や人の本心が浮き彫りになってくるものである。